Daily Report

2006年6月5日(月)、6日(火)

スタートを切り熱気を帯びる
Interop Tokyo 2006

6月5日、ついにInterop Tokyo 2006が幕張メッセにおいてスタートした。エデュケーショナル・コンファレンスの行われている国際会議場では、技術と技術、技術と人、そして人と人を相互に接続しあうチュートリアルやワークショップが行われている。Interop Tokyoが発信する日本のInternetのこれからの形をいち早く確かめるため、ネットワークにかかわる多くの技術者やユーザが参加した。

実践の場からの声が飛び交う
エデュケーショナル・コンファレンス

 Interop Tokyo 2006の会期がスタートした6月5日。設営が急ピッチで進められる展示会場を離れ、国際会議場において「エデュケーショナル・コンファレンス」が行われている。6月5日と6月6日の2日間は展示会を前に、まずはチュートリアルやワークショップを通してInterop Tokyo 2006からのメッセージを参加者へ伝えている。これまではIPv6やVoIPといったネットワークの根幹を成す技術が中心となっていたが、Interop Tokyoのテーマの変化に合わせてネットワークの上で利用されるサービスにフォーカスを当てたセッションが強化されている。
 この2日間のチュートリアル/ワークショップはすべて朝10時から夜の18時までの長時間で、ひとつのテーマを深く掘り下げた形で行われる。単なるデモンストレーションやプレゼンテーションではなく、実際のネットワーク/サービス運営に基づいた「生きた」内容だ。講演者も参加者もそれぞれの現場で実際にネットワークの管理や運営を行っている技術者同士だ。お互いの意見と意見がぶつかり合う力のこもったセッションが繰り広げられた。
本年第1日目のすべてのチュートリアル/ワークショップで使われるテキスト。このほかにもセッションごとに追加の資料が用意されるほか、その場の要求に応じた内容が講演者から語られる。
登場する講演者は現在のインターネット上のサービスやネットワーク技術の最前線にいる人々だ。セッションの内容は現場の生の声であると同時に、ライブだからこそ語れる部分を多く含んでいる。

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Interopが発信するメッセージを現場へ伝える
コンファレンス参加者の大きな役割

 本日は展示会前のコンファレンスということで、技術的な知識を吸収しようという明確な意思をもって聴講する参加者が多く見られた。特に企業内ネットワークの管理者や技術者などが多く、このコンファレンスを通して得た情報や技術を実際に自分達が管理しているネットワークへ反映させることを目的に参加したと言う。「毎年コンファレンスを中心に参加しています」という情報・技術志向の参加者だけでなく、「これまでは展示会開催日のセッションの中から興味のあるものだけでしたが、今年はより集中的にテーマを掘り下げられる展示会前のセッションに参加することにしました」という声も聞かれた。
 参加者が共通して興味を持たれているのは6月7日に全日通しで行われるスペシャルセッション「ShowNet Technology Workshop」だ。Interop Tokyo 2006の中核をなす高速ネットワーク環境ShowNet。その構築と運営に携わるNOCチームによる、本年のセッションの目玉のひとつだ。「ShowNetウォーキングツアーに参加したいのですが毎年チャンスがなかった」「セッションとして1日じっくりと話を聞けるのがとても楽しみです」とそれぞれに注目度の高さを語ってくれた。

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巨大なネットワークが今立ち上がる
展示会場の設営真っ最中

一方展示会場では6月7日のオープンに向けてパビリオンや各ブースの設営が行われている。Interopで定番となっているネットワークの空中配線はすでに済み、ブースの頭上で接続される時を待っている状態だ。ShowNetから各パビリオンやブースへ繋がるネットワークの中継点となる「POD」。ネットワークの高速化に伴って発生する熱量の問題が深刻となり、本年は大幅に構成を見直すと共に各種センサーを装備して徹底的な熱対策へ乗り出している。これは単に機器の状態を良くするだけでなく、省エネルギーやエコロジー対策までも視野に入れたものだ。例年であれば正方形のスペースに4面のラックを配し、所狭しとサーバをはじめとした機器が設置されている。しかし今年は新たな長方形型のPODが登場。個々のPODのラック構成などは実際に自分の目で確認してもらいたい。
 本年の会場は従来のテーマをさらに推し進める「セキュリティ」「ユビキタスネットワーキング」「ベンチャー」「US」「IP コミュニケーション」に加え、新たに「オープンソース」「EPCglobal」パビリオンと「NGIテクノロジー」ShowCaseが加わった。

設営中、空中配線されたケーブルが各ブースへと降りてきている。まとめられたケーブルが収穫を待つ果物のように袋詰めされ、実際にネットワーク接続される時を待っている。
正方形のスペースに設置された従来型のPOD(写真はHALL2のPOD2)。全体の構成が見て取れるシースルー型のPODだ。
長方形のスペースに設置されたラック前面だけが見える新デザインのPOD(写真はHALL3のPOD3)。撮影時には内部スペースで放熱対策の送風機器の配置の検討が行われていた。
ShowNetの健康管理を一手に引き受ける窓口「ShowNet Network Services」。緑十字のマークの下で会場設営が終了するまでの間、常に舞い込む問題処理の窓口として忙しい時間をすごす。
 

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Interopから舞台を変え、よりパワーアップした「ShowNet TV」
IMC Tokyo 2006(Interop Media Convergence)初開催!

特設ページOPEN!

 ブロードバンドによる動画配信への期待が高まる今、Interopから生まれた同時開催イベント「Interop Media Convergence」の中核として「ShowNet TV」が新たな一歩を踏み出した。HALL7で開催するこのイベントは、ShowNet TVを中心にデジタル&ネットワークを活用した放送・通信の今を伝えるもの。HDTVやIPv6マルチキャスト配信にチャレンジしてきたShowNet TVは、「作る・流す・見せる」をテーマにワンソースマルチユースや次世代プロダクションワークフローなど今後のデジタル映像撮影から編集、配信までのデモンストレーションや展示を行う。
 展示会のその場にいなくても、ストリーミング配信で楽しめるのがShowNet TVの魅力のひとつ。今年は7つのチャンネルを用意してInterop Media ConvergenceのみならずInterop Tokyoの会場からも番組や映像を配信する。メインのチャンネルとなる1chは、従来よりもスペースを広げた専用スタジオから番組を放送。2〜7chでは、Interop Media Convergence/Interop Tokyo会場内に設置されたネットワークカメラからDVまたはHDTVのライブ映像をそれぞれ配信する。

スペースが倍増し、観客が後ろに回りこめるオープン型のスタジオとなった「ShowNet TVスタジオ」。ここからShowNetを通じてInterop会場内やInternetの向こうにいる視聴者に向けて番組を配信する。
Interop Media Convergenceのネットワークを支える「POD7」。巨大なディスプレイを複数配置して、ストリーミング映像の「街頭テレビ」としても大きな役割を果たす。
ShowNet TVの2〜7chで会場内のライブ映像を配信するネットワークカメラ。写真はHALL1のShowNet Cafeに設置されているもの。このほかNOCルームやHALL2/5/7のテラスなどからの映像も配信される。
 

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まだ間に合う。当日登録用紙をゲットして展示会に参加しよう!!

 6月7日には展示会場がオープンし、さらに国際会議場でも聴講無料の基調講演やワークショップ、スペシャルセッションなどが続々と登場する。これらのセッションは当日でも国際会議場1階の受付カウンターから聴講登録が可能だ。特に例年多くの来場者がある基調講演についてはWebページから当日登録用紙をダウンロードすることができ、これを持ってくれば無料で聴講できるとのこと。基調講演を聞き逃したくない方はぜひ当日登録用紙をゲットした上で来場してほしい。また展示会場についても同様に、WebページからPDF形式の当日登録用紙がダウンロード可能だ。この用紙に記入して当日「登録カウンター」に提出すれば、無料で入場できる。なお当日登録用紙のダウンロード可能期間は6月9日16:00までとなっている。
 「Net 2.0」をテーマにInternetのこれからを配信するInterop Tokyo 2006。ぜひ会場に足を運んで最先端のネットワーク環境を体験してほしい。

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