時間が経つごとに熱気を増す幕張メッセのInterop Tokyo 2006の展示会場。7日のレポート後編では、3本目の基調講演、ShowNet ウォーキングツアー、コンファレンスではプログラム委員会のセッションを紹介。さらに、最高の出展製品・サービスに贈られるBest of Show Awardの授賞式の模様をお届けする。
現在は放送と通信はそれぞれ別分野として市場や体制が出来上がっている。しかし技術的な面では映像のデジタル化やIP上での映像配信が可能となり、両者の違いは少なくなっている。また体制の面では放送局/通信事業者がそれぞれお互いの分野へ進出できるように法改正などが進められている。現実的には地上波デジタル放送やワンセグ放送などの登場、さらにデジタルラジオ放送やサーバ型放送の開始も控えており、放送と通信の連携が進みつつある。
この状況を踏まえ、東京大学 国際・産学協同研究センター 先端科学技術研究センター 教授の安田浩氏を中心に、YRP研究開発推進協会会長(テレビ朝日 常務取締役)の甕昭男氏と日本電信電話株式会社 常務理事/サイバーコミュニケーション総合研究所 所長の宮部博史氏、TVバンク株式会社 取締役COOの中川具隆氏、国際IT財団/スタンフォード日本センター 研究所長の中村伊知哉氏の5人が業種を超えて放送と通信のあり方についてパネルディスカッションを行った。 |
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パネルディスカッションに参加したメンバー。左から東京大学 国際・産学協同研究センター 先端科学技術研究センター 教授の安田浩氏を中心に、YRP研究開発推進協会会長(テレビ朝日 常務取締役)の甕昭男氏と日本電信電話株式会社 常務理事/サイバーコミュニケーション総合研究所 所長の宮部博史氏、TVバンク株式会社 取締役COOの中川具隆氏、国際IT財団/スタンフォード日本センター 研究所長の中村伊知哉氏 |
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それぞれ放送や通信といった立場から、これまでの事業とこれからの放送・通信に関する方向性についてディスカッションが行われた。 |
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先の村井純氏の基調講演でも語られていたように、現在放送や通信、デジタル技術を取り巻く環境はめまぐるしく変化を続けていると、それぞれのパネラーがお互いの立場からの見解を述べた。技術的な課題としては標準化の問題がある一方で、コンテンツに関する著作権の問題も起こる。また放送局が通信分野に乗り出すことができ、さらに通信事業者によるデジタル放送が可能となれば、業界の再配置が起こりうると予想する。今後の状況に柔軟に対応できる下地作りが重要であると締めくくった。 |
Interop Tokyoではセミナーといえば国際会議場というイメージがあるが、実は展示会場内にも記者発表やセッションが行われる「プレゼンテーションシアター」が用意されている。このプレゼンテーションシアターはHALL2のOpenSourceパビリオンの壁側、少し奥まった場所にあるのだ。6月8日と9日のセッション内容についてはこちらを参照してほしい。このプレゼンテーションシアターでは事前に発表されているセッション以外にも飛び入りで発表が行われる場合がある。当日の追加セッションはプレゼンテーションシアター前に掲示されるので、来場した際にはぜひチェックしてほしい。 |
Interop Tokyoで出展されるさまざまな製品やサービス、ソリューションは、その全てが最新のインターネットを形作る1つの要素だ。この中からインターネットの牽引役を勤めるに相応しい最高の一品を決定するのが"Best of Show Award"の役割だ。
今年のBest of Show Awardは、プロダクトアワード部門、ソリューション部門、ベンチャー部門、ShowNetプロダクト部門、ShowNetデモンストレーション部門、People's Choice部門の6部門。この日発表されたのは来場者の投票で決定するPeople's Choice部門を除く5部門だ。最も注目なのが14のカテゴリーでしのぎを削りあうプロダクトアワード部門。ここで受賞したプロダクトは間違いなくこれからのインターネットを担う製品となるだろう。"Best of Show Award"を受賞した製品をぜひ展示会場内でチェックしてもらいたい。
≫受賞製品はこちら |
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