「IP統合DAY」と題して基調講演やセミナーが行われたInterop Tokyo 2006の2日目。午前中から多数の来場者が会場に詰めかけ、初日を上回る盛況ぶりとなっている。本日のレポートはパビリオンの紹介と基調講演&特別講演を中心にお届けする。
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先進的なプロダクトがひしめき合うベンチャーパビリオン。ひとつひとつのブースで魅力ある展示が行われている |
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Interop Tokyo 2006には7つのパビリオンと1つのShowCaseがあるが、ベンチャーパビリオンはこの中でも一番バラエティに富んだゾーンだと言えるだろう。現在はまだカテゴライズされていないプロダクトやソリューションが一堂に会している状態だが、高速にメインストリームが変化するIT業界の中で、来年以降には1つのカテゴリを占めるかもしれない原石だらけのパビリオンなのだ。
昨日のBest of Show Awardのベンチャー部門でグランプリを受賞した(株)ネットディメンションの「MatrixEngine 3D Solution」や、特別賞を受賞した(株)蒼天の「LogVillage」もこのパビリオンで実際に目にすることができる。ぜひベンチャーパビリオンに足を運んで次世代のインターネットのメインストリームを目指す製品群を体験してほしい。 |
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印刷や通信の発達過程を例にNGNの未来を語ったシスコシステムズ社 サービスプロバイダールーティング技術グループ 上級副社長兼ジェネラルマネージャのトニー・ベイツ氏 |
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続いての基調講演はシスコシステムズ社 サービスプロバイダールーティング技術グループ 上級副社長兼ジェネラルマネージャのトニー・ベイツ氏によって行われた。「NGN=Next Generation Networkは印刷技術の発達に似ている」とベイツ氏は言う。活字の発明に始まる印刷技術の発展は、一般の人々が情報へアクセスする上で大きな転換期であった。さらに情報の伝達は通信へシフトし、のろしやモールス信号、電話、そしてネットワークコミュニケーションとさまざまな形へと変貌を遂げている。そこで重要なのは伝達方法の標準化であった。インターネットは「IP」を手に入れたことで、非常にバリエーション豊かな伝達方法を手に入れた。
NGNでは映像や音声などのコンテンツが非常に重要な位置を占めており、これらを扱うために必要なネットワーク形態が変化する。しかし映像コンテンツを自由に扱えるネットワークが果たして必要なのかという議論もある。ベイツ氏は1865年のある新聞記事を引用することでNGNの秘めた可能性を示唆した。その記事は電話について論じられたもので「音声を有線で送ることは必ずしも有益なことではない。きっと利用者は興味をしめさないだろう」と結論付けている。しかし現在電話は非常に重要なコミュニケーションツールのひとつとなった。NGNが次世代のネットワークとして成功するために、ベイツ氏は必要とされるネットワークに対応できる機器の開発を行うとコミットして締めくくった。 |
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