YD-08
6月14日(金) 12:10-13:30
ホワイトボックスの展開: ルータ・スイッチ・5G
- 概要
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インターネットおよびクラウドデータセンターで利用されるIT/ICT機器においては、オープン化・DevOps化の波に次いで、「ホワイトボックス化」の大きな波が押し寄せて来ているとされています。ネットワーク&クラウドプロバイダが、機器提供ベンダーと密接に会話しながら、必要な機器を企画・設計する時代の到来です。とくに、GAFA+M/BATと呼ばれるハイバージャイアントを核とした、ホワイトボックスの技術仕様を作成するコンソーシアムが結成され、活発な活動が展開されています。
このように一見、機器提供ベンダーに厳しく、プロバイダーに優しいホワイトボックス化ですが、ハイパージャイアントのような豊富な資金と人的資源(質と量の両方)を持っていないプロバイダーにとって、本当に嬉しいことなのでしょうか?
本セッションでは、実際にホワイトボックスの導入を検討し挑戦した事業者から、現状&実状を説明してもらうことで、ホワイトボックスの利用に向けた問題点や課題について整理します。
(GAFA+M/BAT: Google, Apple, Facebook, Amazon + Microsoft / Baidu, Alibaba, Tencent)
- 要旨
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- 市場動向(ハード/ソフトの動き、欧米キャリアの動き)
- 導入メリット(パケット処理の自由度の拡大、迅速な試験実装)
- 導入障壁(じつはホワイトではない部分、ソフトウェア開発の大変さ、商用NOSの限界)
- 開発事例紹介(商用NOC、独自アプリ、十分活用可能なポイント)
- データプレーンとコントロールプレーンの繋ぎ
- セグメントルーティング
- 今後の展望(既存のルーティング技術の利用、5Gなど次世代ネットワークにむけて)
- 講演者
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Chair
江崎 浩
東京大学大学院
情報理工学系研究科 教授
Speaker
白崎 博生
(株)インターネットイニシアティブ
プロダクト本部 SDN開発部長
Speaker
川上 秀彦
KDDI(株)
ネットワーク技術本部 IPネットワーク部
ネットワーク技術本部 IPネットワーク部・マネージャー
Speaker
海老澤 健太郎
トヨタ自動車(株)
コネクティッド先行開発部 プリンシパル・リサーチャー
インターネット黎明期の1990年代からADSL/FTTH/VPN等の分野を中心とした新技術や製品の技術検証、サービス導入支援を実施。その後、外資系ベンチャー数社にて製品デザインや開発マネジメントを担当し、ASICやFPGAを用いたフロールーターやOpenFlowスイッチ開発に従事。現在はデータプレーンプログラミング(P4)を活用した新しいプロトコルやシステムのプロトタイピング、Software Defined Infrastructure (SDI) を活用したアプリケーションとネットワークの連携など、次世代携帯網(5G)やデータセンターで活用可能な技術に関する研究開発に従事している。