ShowNetとは?

「Interop」と「ShowNet」

Interopは1986年米国カリフォルニア州モントレーでネットワークに関心を持つ学識者やエンジニアが集まって開催されたコンファレンスがその歴史の始まりです。各自が持ち寄ったネットワーク機器を相互に接続し、実際に運用することで課題を解決し技術の進展と、インターネットの発展に寄与し続けてきました。ネットワークにつながるすべてのモノについて、Interoperability(相互接続性)を検証する場、それがInteropの原点です。

I Know it works because I saw it at Interop.

上記のフレーズは、1994年にはじめてInteropが日本で開催された時のキャッチフレーズであり、Interopの原点とも言えるべき表現です。
「実際に動いているところが見たい。ここに来ればそれが分かる。」
ネットでの情報収集が当たり前になった今でも来場者の皆様の欲求を満たすために開催されるのがInteropです。

そして日本でも、この精神のもとに1994年の第一回開催以来、会場内にネットワークを構築する「ShowNet」というプロジェクトを実施しています。

ShowNetとは?

「ShowNet」とは、本イベントの会期中、会場内からインターネットに接続するためのネットワークを構築するプロジェクトの名称です。

ShowNetは出展ブース、来場者、カンファレンス会場などにインターネットへの接続性を提供します。また、単にネットワークの接続性を提供するだけではなく、2年後、3年後、さらに先に浸透するであろう技術を先駆けて挑戦し、「ネットワークの未来像」を示します。現段階での課題となる相互接続性の検証や、未来像に向けた課題の克服に向けたチャレンジが行われるのもこのShowNetの大きな目的です。

このネットワークがあることで、出展社は実際的なライブデモンストレーションを実施することができ、カンファレンスでもデモを交えたリアルな体験をすることができます。ShowNetに支えられたデモンストレーションを通じて、すべての来場者は、より業務に役立つ情報を手に入れ、理解することが可能になるでしょう。

実際にユーザがインターネットに接続している実稼働ネットワークでありながら、各種の相互接続実証やチャレンジを実施するという相反するようなことを実現しているのもShowNetの大きな特徴です。

ShowNetは誰が作っているのか

このインターネット接続環境を提供するネットワークは、単に主催社が準備して提供しているものではありません。各社が総額75億円を超える製品を持ち寄り(コントリビューション)、ボランティアとして集まった約400名のエンジニアがこのShowNetをデザインし、構築し、運用までを行うという、ほかに例を見ない巨大なプロジェクトです。

モノ

ShowNetを構成するすべての機器は、出展社が持ち寄った製品とサービスで構成されています。各社のフラッグシップ製品、まだシリアル番号のついていないプロトタイプ製品や、初めてここでお披露目される製品も数多く提供されます。インターネットの接続部分(キャリアコア、ISPネットワーク)、データセンターネットワークを模した部分、エンタープライズネットワークを模した部分、最終的な端末を収容するエッジネットワークの部分まで、様々なジャンル、様々なカテゴリーの製品が一堂にあつまり、それぞれが相互に接続されます。2015年のShowNetに集まったネットワーク関連機器の総額は約75億円分に達しました。

ヒト

ShowNetを構築するために集まった、産学から集結したボランティアのトップエンジニアたちがリーダーシップを発揮してコンセプトデザインと設計、構築、運用を行います。
各ネットワーク機器メーカーやサービスプロバイダをはじめとする企業のエンジニアたちが持ち寄った機器を最善の状態で相互接続します。
さらに一般公募で集まったボランティアメンバーがこのネットワーク構築を支えます。2015年のShowNetには、約400名のエンジニアがこのプロジェクトに参加しました。