私のお薦めセッション

今年特に注目したい分野と話題のセッションについて、
業界最先端で活躍される5人からホットなコメントが到着しました!!
セキュリティ対策
〜己を知り敵を知れば百戦危うからず〜
Ambient Intelligence(AmI)の明るいシナリオの実現に向けて
歌代 和正
株式会社
インターネットイニシアティブ
特別研究員
岸上 順一
NTT 第三部門チーフプロデューサ
「モバイル」インターネットが整い「電話サービス」が展開する。 通信インフラから社会インフラへ進化するインターネット。
砂原 秀樹
奈良先端科学技術大学院大学
情報科学研究科 教授/工学博士
藤原 洋
株式会社インターネット総合研究所
代表取締役所長/
財団法人インターネット協会
副理事長
インターネットガバナンスと通信放送融合  
高橋 徹
株式会社インターネット戦略研究所
代表取締役会長/
財団法人インターネット協会
副理事長
 

セキュリティ対策〜己を知り敵を知れば百戦危うからず〜

歌代 和正
株式会社インターネットイニシアティブ 特別研究員

 Winny の使用に起因する情報漏洩が数多く発生したことで、情報セキュリティ に対する感心が高まっています。これに対して、政府が特定アプリケーション の使用を自粛するような発言をしたことには批判的な意見もあります。簡単で言えば、本質的な問題がアプリケーションに存在するわけではないし、その使用を止めただけでは問題の根本的な解決にはならないということでしょう。そんなことは十分承知した上で政府がこのような乱暴な発言をするに至っているのは、それ以外に即効性のある解決方法が見当たらないためだと思われます。 問題の本質としては、ソフトウェアが脆弱であるということ以外に、利用者のセキュリティ知識が欠けていることと、組織における危機管理が不十分である ことが挙げられます。2つのワークショップでは、これらの問題に対して焦点を当て、本質的な問題に対する長期的な解決の道筋を示します。
 残りの2つのセッションでは、昨今話題となっている新しい問題であるボットネットと SPIT をとりあげます。ボットネットはインターネット上のセキュリ ティ脅威の温床となりつつあり、セッションでは現在行なわれている対策状況 について報告と議論を行ないます。SPIT (SPAM over IP Telephony) は、 まだ大きな問題とはなっていませんが、IP電話の普及によって深刻化する可能性を秘めています。IP電話が持つセキュリティ的な問題を考え、それを利用したSPAM行為の可能性について議論します。

W17 詳細 6月8日(木)10:00〜18:00
内部統制と情報セキュリティ
W18 詳細 6月9日(金)10:00〜18:00
ネットワークセキュリティを確保するための最新技術動向
〜SANS Security Essentials,Internet Security Technology 2006〜
C03 詳細 6月7日(水)10:15〜11:45
SPIT: SPAM over IP Telephony
〜VoIP と SIP のセキュリティを考える〜
C09 詳細 6月7日(水)16:15〜17:45
徹底検証:BOTネット対策2006
〜ボットネット脅威の変移〜

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Ambient Intelligence(AmI)の明るいシナリオの実現に向けて

岸上 順一
NTT 第三部門チーフプロデューサ

NGNの展開、RFID技術やWeb2.0技術の進展は我々に何をもたらそうとしているのでしょうか。これらの技術の発展は今後5年間くらいの間に確実にユビキタスな環境をもたらそうとしています。よりパーソナライズ化された情報空間は使いやすく、便利で誰にでも優しいものになるのでしょうか。
世界で最も進んだとされるブロードバンド環境は、有線、無線、場所、端末の種類からの束縛を解き放たれ様々なサービスを享受するためのプラットフォームとして確実な発展を遂げようとしています。一方、そこでは、RFIDや監視カメラなどのプライバシー問題、個人情報の扱いなど技術以外の制度や社会的受容性の問題が顕在化しています。今後の社会の健全な発展のために我々は技術だけでなくこれらの問題を調和を持って解決していかなければなりません。その上でどのようなビジネスモデルが実現するのでしょうか。
下記のセッションでは、これらの疑問を解決するためのいくつかのヒントがきっと得られると思われます。問題意識のあるところには必ず解決法が隠れているものです。そのためにはきちんと技術を理解し、その上で様々な要因を考慮したサービスを考えていくことが重要です。AmI各分野の専門家によるセッションは今後解決していかなければ問題を浮き上がらせ、日本がリードしつつある本分野を確実な歩みにすることを実感いただけると思います。

W03 詳細 6月5日(月)10:00〜18:00
ワイヤレス・ネットワーキング・トレンド
W05 詳細 6月5日(月)10:00〜18:00
RFID最新技術と実証実験レポート
W06 詳細 6月5日(月)10:00〜18:00
Web環境の進化で変わる情報検索アーキテクチャ
W09 詳細 6月6日(火)10:00〜18:00
技術解説:NGN、トリプルプレイとFMC
C08 詳細 6月7日(水)16:15〜17:45
RFIDとセキュリティ

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「モバイル」インターネットが整い「電話サービス」が展開する。

砂原秀樹
奈良先端科学技術大学院大学 情報科学研究科 教授/工学博士

 移動する人間のコミュニケーションを支援するインターネットは、「モバイル」であることが必須です。WiFiや携帯電話がこうしたモバイルを支えてきましたが、Mobile IPv6やNetwork Mobilityといった技術が成熟しいよいよ本格的なモバイルインターネットの展開が始まろうとしています。特に、ブロードバンドモバイルネットワークの本命と言われるWiMAXの準備が整い、今まさに離陸しようとしています。こうした背景を受け、自動車、列車、飛行機という人間の移動を支援する道具の中でインターネットを活用するサービスが展開されています。今まさに、モバイルブロードバンドインターネットの時代の到来と言えるでしょう。
 このような基盤の上で重要な応用サービスとして「IP電話」は新たな段階を迎えています。IP電話ベースの携帯電話は言うに及ばず、電話サービスを核としてRF-IDとの連携、音声と情報を統合したサービスの展開、さらにはSkypeをはじめとするP2P型サービスとの融合等可能性は尽きません。こうした中で基盤から戦略までをじっくりと理解しこれからの時代に備えることは必要不可欠と言えるでしょう。
 以下のセッションでは、これから数年の間に実現する新しいインターネットの全容が盛り込まれています。新しいネットワーク基盤としての「モバイル」、中核サービスとしての「電話サービス」という軸でInteropを俯瞰することで、次の一手が見えてくるでしょう。

W04 詳細 6月5日(月)10:00〜18:00
集約されるIP電話プロバイダの現状と展開
〜技術課題とビジネスシナリオ〜
C02 詳細 6月7日(水)10:15〜11:45
WiMAX!
C21 詳細 6月8日(木)16:15〜17:45
飛行機、鉄道、自動車とインターネット
〜CBB、TX、ITS〜
C30 詳細 6月9日(金)14:00〜15:30
IETF的モバイルネットワーキング
C31 詳細 6月9日(金)14:00〜15:30
VoIPの進化とIPコラボレーション

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通信インフラから社会インフラへ進化するインターネット。

藤原 洋
株式会社インターネット総合研究所 代表取締役所長/
財団法人インターネット協会 副理事長

 Interopは、インターネットエンジニアが一堂に会する最大イベントとして位置づけられてきましたが、インターネットの本格的商用化、すなわちキャリアサービスのコアサービスとして取り入れられてから今年で10年になります。言い換えれば過去の10年は、インターネットが通信インフラへと発展してきた10年でした。それでは、今後の10年は、どのような時代になるのでしょうか?私なりに今後の10年を展望してみたいと思います。インターネットは、技術、文化、メディアなど様々な側面をもっていますが、本質は、技術革新にあると思います。技術革新とは、社会の産業構造と人々のライフスタイルを一新することで、法制度までも変えることを意味します。その意味において、今後のインターネットは、これまでの「ビジネスマンと生活者の便利なツール」から「あらゆる企業活動と生活にとっての必須のツール」へと進化・深化することでしょう。そのためには、企業・家庭への「浸透性促進技術」の発展が不可欠ですが、いくつかのヒントは、やはりInterop Tokyo 2006の中に見つけることができます。例えば、PLC/DLNA、トリプルプレイ、DNSに関するワークショップなどをお薦めしたいと思います。

W08 詳細 6月5日(月)10:00〜18:00
DNS:基本設定から最新SPAMまで
W11 詳細 6月6日(火)10:00〜18:00
ホームネットワーキング(DLNA+PLC)の実態
W12 詳細 6月6日(火)10:00〜18:00
TRIPLE-PLAYビジネスとQUAD-PLAYへの取組み
〜日欧米実状と実力の比較・検証〜
C25 詳細 6月9日(金)10:15〜11:45
それぞれのFMC:携帯事業参入、MVNOへの可能性

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インターネットガバナンスと通信放送融合

高橋 徹
株式会社インターネット戦略研究所 代表取締役会長/
財団法人インターネット協会 副理事長

 IG、インターネットガバナンスの議論がにぎやかに行なわれた2年間がありました。インターネットは誰が管理して誰が運用するのか。前村さんのインターネットガバナンスのセッションでは、この問題を総括する視点から、歴代のICANNの理事の3人の日本人、村井純、加藤幹之、伊藤穣一さんが議論を交す、記念碑的な場面があります。インターネットガバナンスの今後を考えることは、ネット利用者にとって欠くことのできないない問題です。
 今年の目玉は、当然、通信放送融合問題ですが、その関連では、「変貌するコンテンツ配信」はズラリと話者を並べて最新の話題をフォローする見逃せないワークショップでしょう。セッションでは「ビデオ伝送活用術」、「ポッドキャスティング」が一連の話題を提供し、熊谷誠治さんが司会します。BB時代のネットインフラの管理も大きな課題で、中川郁夫さんのワークショップでは、ネットワーク管理の理想と現実が、その全体に及ぶ議論を展開します。関連するIXセッションは去年に引き続き高橋がチェアを勤め、トラフィックの急増にIXは耐えうるか、をめぐって今年は6人の話し手で話題を豊富に提供します。

W01 詳細 6月5日(月)10:00〜18:00
変貌するコンテンツ配信
〜ネットが、放送が、情報家電が、ケータイが、コンテンツ配信はどう進むのか〜
W16 詳細 6月8日(木)10:00〜18:00
ネットワーク管理の理想と現実
〜サービスプロバイダの挑戦〜
C10 詳細 6月7日(水)16:15〜17:45
インターネットガバナンス
〜寄せる期待と展望〜
C14 詳細 6月8日(木)10:15〜11:45
ポッドキャスティング
C18 詳細 6月8日(木)14:00〜15:30
「どこでもオフィス」は幻なのか ?
C20 詳細 6月8日(木)16:15〜17:45
ビデオ伝送活用術
〜xcast、DV、遠隔授業、放送局での利用例〜
C24 詳細 6月9日(金)10:15〜11:45
IXはトラフィックの激増に耐えられるか(2006年版)
BOF02 詳細 6月8日(木)18:30〜20:00
地域ネットワーク

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