開催概要

実行委員長からのご挨拶

「To the Next Connected World」

Interop Tokyoは昨年、記念すべき開催20回という節目を迎えました。また、今年はティムバーナーズリー氏がWorld Wide Webを考案してから25周年という年でもあります。この様な歴史的節目を経て、私たちは新たな10年、20年先を見据えた「新しいインターネット」「新しいテクノロジー」「新しい市場」に関する議論を継続していく必要があります。

本イベントは、インターネットとデジタルメディアの専門イベントとして、Interop の名前の由来通り「Interoperability (相互運用性)」をテーマに、最先端の機器、技術、サービスが一堂に集まり、その具体的なビジョンと出会えるイベントとして開催されてきました。この一貫した取り組みを通して、専門家、 ジャーナリスト、そして一般のユーザに長く愛され、日本のインターネットの発展と共に歩んできました。このInteropの歴史の中で、インターネットとデジタルメディアのInteroperabilityに関する技術的な課題を関係者で力を合わせて解決し、その成果をお見せしてきました。しかし、この分野の技術は日進月歩で発展し、成長します。

昨今のスマートデバイスやIoT(Internet of Things)の普及に伴ってインターネットと人々の距離感が数年前とは全く違ったものになりました。それに伴ってインターネットが担う責任、期待される役割も変わってきております。また2020年までには500億デバイスがインターネットにつながるという予測も出ている中、私たちは社会基盤としてのインターネットの進化すべき姿を考え続けていかねばなりません。そして同じく2020年には東京オリンピックの開催も決定し、我が国のインターネットは国際社会から未だかつて無い期待がかかります。Interopは、このような新しい課題に挑戦し続け、参加者と共に新しい社会を創造する場であり続ける事でしょう。

Interop Tokyoの場が「今」の挑戦への成果を披露することに加えて次の時代を見据えたカタチビジョンを議論する場、体験できる場となり、そして参加者すべての新たな扉を開く場になることを楽しみにしています。

Interop Tokyo 実行委員長
慶應義塾大学 環境情報学部 学部長・教授
村井 純

プログラム委員会議長からのご挨拶

To the Next Connected World

2013年、安倍政権の登場とともに、IT戦略本部の再起動が行われ、再び、ITを用いた社会イノベーションと社会・産業の活性化を目指した政策・施策が進展しつつあります。まさに、To the Next Connected Worldへの挑戦です。 その大きな方向性は、(1)成長戦略、(2) グローバル展開、そして、(3) 持続的イノベーションの実現 にあります。また、2014年は、2020年に開催予定の東京オリンピック・パラリンピックに向けた仕込みの年にもなります。 世界最高品質のスマートシティー東京を、最先端のインターネット技術を駆使して実現しなければなりません。 世界最高の競技の様子を、最先端技術を用いて世界中で共有するばかりではなく、東京・日本を訪れた方々に対して、最先端技術を用いて、最高の「お・も・て・な・し」を実現しなければなりません。 日本のように、ブロードバンド・インターネット環境が整備された国は他にはなく、さらに、インターネット技術を駆使したスマートな社会インフラを持った国には他にはないわけですが、2020年に向かって、我々は、さらにこの 世界最高品質の社会インフラをアップグレードする機会を頂いたと考えるべきでしょう。

Interop Tokyoは、1994年にスタートし、インターネット関連産業のビジネスの最前線のショールームとしての役割を果たしてきました。Interop Tokyoがスタートした1990年代は、有線を用いたシステムであり、また、電話会社とメインフレームベンダーがサービスを提供する ベンダー・プロバイダ主導だったシステムを、ユーザ主導型に変革するイノベーションが進行した時期でした。その後、携帯電話の普及やWEBサービスの展開は、インターネットを、ユーザ主導からプロバイダ主導型へと変化させました。 この傾向は、2007年に、同時に登場した、スティーブジョブスが率いるアップル社が市場投入した i-Phone と、アマゾン社が市場投入した AWS(Amazon Web Service)を契機に激変を遂げました。 クラウド革命とスマートフォン革命です。 この2つの革命は、2000年代前半のプロバイダ主導型のインターネット市場を、再び、しかし、これまでとは異なった 「ユーザ主導」 へと変化させました。 1990年代後半に第1次データセンターブームが起こり、現在、第2次データセンターブームが起こっていることは、(モバイルガジェットを主役にした)ユーザ主導型のインターネットシステムのビジネス構造が進展しているということと、興味深い共通点を持っているように見えます。 「ユーザ主導」のビジネスモデルにおいては、プロバイダ側が考えるある意味「堅い」ビジネスではなく、多様でユニークなビジネスのアイデアが、市場で試され、成功し急成長を遂げる事例が多数出てきます。 IaaSクラウド基盤を用いたPaaSやSaaSの登場や、SDN(Software Defined Network)の登場は、これまでとは、まったく異なるインターネットインフラの出産過程を見ているように思えます。

SDNやNFVに代表される、コンピュータ、ネットワーク、さらに機能の仮想化を前提とした、クラウドコンピューティングの進化と深化、スマートフォンやIoTデバイスに代表されるモバイル端末の真の意味でのインターネット化は、サービス提供に必要なハードウェアの制約を劇的に削減することに成功し、既に、スマートフォンとサーバのハードウェアに依存しない 仮想的なハードウェアを自由に変化させることを可能にしつつあります。 これは、BYOD(Bring Your Own Device)の進展にも象徴されています。 これは、ちょうど、UNIX と マイクロソフトWindows が、ハードウェアに依存しない OS として、登場したことによって、それまでの、ベンダー・プロバイダ型の市場が、ユーザ主導の市場へと変化したことと同じ現象ととらえることができます。その結果、急激に、一般ユーザの コミュニケーションの形態が、マルチスクリーン化とユニファイドコミュニケーション化しています。

さて、ベンダー・プロバイダ型のビジネス構造がユーザ主導型のビジネス構造への変革と物理的守備範囲の拡大は、インターネット産業だけではなく、エネルギー産業をはじめとするすべての産業セグメントで起こりつつあります。 このトリガーとなったのは、「グリーンICT とビッグデータ」であり、これを、支え加速させているのが、「第2次データセンターブーム」ととらえることができます。データセンターに格納された大量のデータが、最先端の解析技術を用いて新しい価値を生み出す 「ビッグデータビジネス」の登場です。

インターネットが、2回目のユーザ主導型市場を形成しつつあり、そのビジネス領域は、これまでの人と人とを結ぶインターネットから、電力システムや工場など、クリティカルシステムを含む すべての社会基盤に存在する「モノ」を相互接続するものへと変化しつつあります。 その結果、これまで以上に、頑丈なセキュリティー機能を持ったシステムの構築が必須となることも、認識され、我が国の最重要課題の一つとされることになりました。

Interop Tokyoに参加される皆様には、この機会を最大限に活用していただき、最先端のICT技術の動向と現状を把握し、次のインターネット革命を生き抜くに資する、叡智を発見・体験する契機としてご利用いただければ幸いでございます。

Interop Tokyo 2014 プログラム委員会議長
東京大学大学院
情報理工学系研究科 教授
江崎 浩

開催概要

会場 カンファレンス AP品川(品川)
展示会・基調講演 幕張メッセ(千葉県)
会期 カンファレンス 2014年6月9日(月) 10:30~18:00
10日(火) 10:30~18:00
展示会 2014年6月11日(水) 10:30~18:00
12日(木) 10:00~18:00
13日(金) 10:00~17:00
主催 Interop Tokyo 実行委員会
運営 一般財団法人インターネット協会
株式会社 ナノオプト・メディア
特別協力 WIDEプロジェクト
予定来場者数 約140,000人(同時開催イベント含む)
後援 総務省経済産業省千葉県千葉市独立行政法人 情報処理推進機構独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)独立行政法人中小企業基盤整備機構独立行政法人日本貿易振興機構(ジェトロ)一般社団法人 東京ニュービジネス協議会一般社団法人コンピュータソフトウェア協会一般社団法人 情報サービス産業協会一般社団法人テレコムサービス協会一般社団法人電気通信事業者協会一般社団法人日本インターネットプロバイダー協会一般社団法人 日本経済団体連合会一般社団法人 日本情報システム・ユーザー協会一般社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター一般社団法人 情報通信技術委員会一般社団法人 モバイル・コンテンツ・フォーラム一般社団法人モバイルブロードバンド協会一般財団法人 全国地域情報化推進協会公益財団法人ソフトピアジャパン一般財団法人デジタルコンテンツ協会一般財団法人電気通信端末機器審査協会一般財団法人マルチメディア振興センター一般財団法人流通システム開発センター特定非営利活動法人 ITコーディネータ協会特定非営利活動法人 ASP・SaaS・クラウド コンソーシアム特定非営利活動法人 スキル標準ユーザー協会特定非営利活動法人日本データセンター協会特定非営利活動法人日本ネットワークセキュリティ協会IPv6普及・高度化推進協議会インターネットITS協議会一般社団法人電子情報技術産業協会国際CIO学会ジャパン・クラウド・コンソーシアム(JCC)日本商工会議所World Wide Web Consortium(W3C)一般社団法人日本スマートフォンセキュリティ協会一般社団法人日本Webソリューションデザイン協会(ISC)2 Japan地方公共団体情報システム機構、 特定非営利活動法人日本メタデータ協議会、 在日米国大使館商務部 (※2014年5月26日(月)現在 申請中を含む、申請順)
参加料金 展示会:5,000円(税込)…事前登録により無料
展示会場内セミナー:無料
カンファレンス:有料
同時開催 IMC Tokyo 2014
デジタルサイネージジャパン2014
ロケーションビジネスジャパン2014
APPS JAPAN 2014

Interop Tokyo 2014実行委員会編成

実行委員長

村井 純 慶應義塾大学 環境情報学部 学部長

実行委員

長崎 忠雄 アマゾン データ サービス ジャパン株式会社 代表取締役社長
藤沢 秀一 NHK 放送技術研究所 所長
有馬 彰 エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ(株) 代表取締役社長
加藤 薫 (株)エヌ・ティ・ティ・ドコモ 代表取締役社長
中村 修 慶應義塾大学 環境情報学部 教授
中村 伊知哉 慶應義塾大学大学院 メディアデザイン研究科 教授
チョン キルナム 慶應義塾大学 政策・メディア研究科 教授
夏野 剛 慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科 特別招聘教授
前川 徹 サイバー大学 IT総合学部 教授
(社)コンピュータソフトウェア協会 専務理事
木下 剛 シスコシステムズ(同) 専務執行役員
Jeffery Brown ジュニパーネットワークス(株)代表取締役社長
宇陀 栄次 米国セールスフォース・ドットコム 上級副社長
鎌田 信夫 (株)ソリトンシステムズ 代表取締役社長
宇野 直樹 東京海上日動システムズ(株) 代表取締役社長
江崎 浩 東京大学大学院 情報理工学系研究科 教授
藤原 洋 (株)ナノオプト・メディア 代表取締役社長
山口 英 奈良先端科学技術大学 情報科学研究科 教授
大橋 文雄 日商エレクトロニクス(株) 取締役
ヴィバウ・カント・
ウパデアーエ
日本インドセンター 代表
山口 太 日本ヒューレット・パッカード(株) エンタープライズグループ事業統括
HPネットワーク事業統括本部 事業統括本部長
手島 俊一郎 日本電気(株) 執行役員常務
黒川 茂 日本ユニシス(株) 代表取締役社長
岩田 眞二郎 (株)日立製作所 代表執行役 執行役副社長
香川 進吾 富士通(株) 執行役員
上瀬 千春 (株)フジテレビジョン 技術開発局 主席研究員
加治佐 俊一 日本マイクロソフト(株) 業務執行役員 最高技術責任者
渕崎 正弘 (株)三井住友銀行 取締役 専務執行役員
後藤 滋樹 早稲田大学 理工学術院 情報理工学科 教授

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