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Interop最初の基調講演を飾ったのは、慶應義塾大学 デジタルメディアコンテンツ統合研究機構 教授 古川 享氏だ。Interopの参加者にとっては元マイクロソフトの古川氏といったほうがなじみ深いかもしれない。このイベント全体初の基調講演としてInteropだけでなくIMCにも関連した内容のスピーチとなった。 |
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まず古川氏は「音楽制作の現場ではすでにフルデジタル化が当たり前となっている。録音機器から演奏楽器、アンプ、プレイヤーに至るまでデジタル機器を使っている。驚くべきことにこれらの機器はそのほとんどがLinuxで動いている。つまり今の音楽制作では音源のデジタル化のみならずデータの共用化も進んでおり、入力→編集→出力およびその過程の伝送に至るまですべてがデジタル化されている。現時点ではすべてIP化しているわけではないが、IP化によって制作作業の効率化が図れるのは確実で、伝送帯域の向上等で、今後はその方向に進む可能性は十分に考えられる」と、現状について語った。 |

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続いての基調講演は、テレビポータルサービス株式会社 代表取締役副社長 久松 龍一郎氏によって行われた。そのタイトルにもある「標準テレビでインターネット」を実現するのが、同社が提供するサービス「アクトビラ(akTVila)」だ。 |
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このアクトビラは「簡単操作」「オープンな技術仕様」「安心安全」「プラットフォーム」という4つの特徴を持つ。「簡単操作」にする理由として、TVはあくまで家電製品であり、子供から大人・老人にいたるまですべての年齢に対応する必要性をあげる。そのため、基本的な操作はすべてTVのリモコンから行えるようになっている。「安心安全」も同様に、誰にでも使えるようにするために、年齢制限を伴う有害なコンテンツや悪質なハッカーからの攻撃を防ぐことが必要となったとのことだ。 |

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昨年までのInteropでは、ShowNetの中で取り上げられていた、エンタープライズ向けの「認証」や「統合ログ管理」「セキュリティ」「ネットワークアクセス管理」などのテーマが、今年は時代の流れを受けて専門性を高めた「エンタープライズソリューションShowCase」として再構成された。 |
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エンタープライズソリューションShowCaseでは、認証→統合ログ管理→ネットワークアクセスコントロール(NAC)→仮想化、という一連の流れで重要なポイントを解説している。これまでにもそれぞれの項目は、各ビジネスの現場で重要視されているのだが、お互いが連携しあってこそ、真の内部統制は実現できるという。 |

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Web2.0を提唱したティム・オライリーが語ったWeb2.0の特長としていくつか要素がある。個人利用者の立場から見ると、情報を一方的に受けるのではなく情報の双方向性を高める(例としてはBlogやWikiなど)ことが大きなポイントとなる。またコンテンツ提供者の立場で見れば、Webサイト自体の操作性を高めるためのインターフェイスやデザインの向上などが重要な要素としてあげられるだろう。しかしその実体はいまだ漠としてつかみどころのない状態。そんな状態だからか、今回のWeb2.0パビリオンは各社それぞれの解釈に従っての独特な展示となっている。 |
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Web2.0パビリオンが一般的なユーザやユーザ企業に対するソリューションを提示しているとすれば、CGM&サーチマーケティングクラスルームは、Web2.0的技術をいかにビジネスに役立てるかを追及した「勉強」ができる場所だ。このタイトルが表すように、CGM(Consumer Generated Media)と、それをいかに検索し、マーケティングに役立てるかについての講義が行われている。 |

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Interop恒例のウォーキングツアーは、本来表には出ない裏方であるネットワーク構築現場を垣間見ることができる人気のイベントだ。まず最初に「ブリーフィング」として、今回のネットワーク構築において利用した技術の解説が行われた。Interopのミッションの1つに、最新技術を大規模にテストする「実験の場」であることがあげられる。普段は各社・各研究所ごとに個別に行っていた接続実験を、大々的に相互接続する貴重な場でもある。今回は特に、今後1、2年の間に投入されるであろう最新技術をふんだんに使って、現在発覚しているネットワーク上の課題に対する「ひとつの答え」を提示しているということだ。 |
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現在はADSLやFTTHの普及によって、一般の顧客にもすぐ手が届くところにまでブロードバンドが到達している。となると次の段階としてはやはりさらなる高速化が求められることになる。しかしここまで高速化が進むと、ただ単に回線を高速化しただけではダメで、さらに一歩進めて「安定性」を確保するのが重要となる。 |