2007の模様
Interop Tokyo 2007 新たなステージへの第一歩がはじまった
6月11日、幕張メッセにおいてInterop Tokyo 2007の会期がはじまった。1日目・2日目は例年通り国際会議場でエデュケーショナル・コンファレンスが開催され、急速に進化の速度をあげつつあるインターネット技術・ソリューションを知りたい多くの技術者やユーザが訪れた。
自らを高めようとする技術者が集合!エデュケーショナル・コンファレンス
Interop Tokyo 2007は6月11日にスタートし、まずは11日・12日の両日、国際会議場でエデュケーショナル・コンファレンスがはじまった。この2日間は、それぞれ1日を通して1つのテーマを深く掘り下げるワークショップが目白押しで、最新技術をビジネスに取り込みたい第一線の技術者が多数参加している。これはまさに、今年のInteropのテーマともいえる「各々が持っている課題の解決策を提示していく」という考え方をあらわしたものだといえるだろう。
例年通り、今年も各ワークショップやセミナーのスライドは小冊子にまとめられている。右はワークショップのもので1講演1冊。左はセッションのもので、1日の分が1冊となっている。
講座は長時間に及ぶため、休憩をはさみながら行われるのだが、休憩時間の直前まで参加者から厳しい質問が、講演者に寄せられていた。講演者も参加者も、それぞれがビジネスの現場でITやネットワーク技術に携わっており、それだけにお互いのこれまでの経験やスキルのぶつかり合いともいえるものだ。中には非常にコアな質問もあり、講演者が言葉を選びながら「話せる範囲だけ話す」といった機会も見られた。
熱心に講演に聞き入るコンファレンス参加者。長時間ながら、皆集中して講義を受けていた。
新たな時代へ対応するためには新たな勉強も必要
例年は「若手」の参加者の姿が多くみられたが、今年は中堅の技術者が多いようだ。Interopのエデュケーショナル・コンファレンスは、先人の経験や技術を次の世代へとつなげていく役割を持っており、その意味でこれからのネットワーク環境を担う若手が中心となっていた。しかし、Interop Tokyo 2007で語られるNGNやWeb 2.0、さらにShowNetがチャレンジするVistaとIPv6をはじめとした様々な課題へ、今すぐ対応することが必要となっており、中堅の技術者にとっても最新の現場からの情報が重要となっている。
久し振りにコンファレンスに参加したという人は、「単に技術を知るだけでなく、それが現場でどのように使われているかを知りたい。Interopのコンファレンスは、その目的に非常にマッチしている」と語ってくれた。
1日目はあいにくの天気だったが、朝早くから多くの参加者がエデュケーショナル・コンファレンス会場に詰めかけた。
着々と進む会場設営13日オープンまで力走が続く
さて、熱気あふれるコンファレンス会場と同様に「アツい」状況となっているのが、展示会場だ。6月13日の展示会場オープンに向け、ShowCaseやパビリオン、各社ブースが設営の真っ最中。おなじみとなったネットワークの空中配線は、例年よりも各ゾーンごとに太さや数に違いがあるようだ。
今年の展示会場で大きく違うのは、ShowCaseの構成が様変わりしたことだ。これまでエンタープライズ分野の機器やソリューションはShowNetに組み込まれていたが、
今年は「エンタープライズソリューションShowCase」1つとなり、「SECURITY」や「IP COMMUNICATION」といった要素も加わっている。パビリオンについては従来同様の「UBIQUITOUS」と「VENTURE」「Web 2.0」「Korea」があり、さらに緊急展示となる「WiMAX」シアターがお目見えしている。
エンタープライズの技術・ソリューションを総まとめした「エンタープライズソリューションShowCase」。
ビジネスでネットワークを使うために必要なものが詰まっている。
今年新たに加わった「WiMAX」シアター。日本初のWiMAXソリューション展示が行われる。
気になるShowNet今年の見どころは?
今年のShowNetはネットワーク構成以外にも様々な注目ポイントがある。例えば、ネットワークの中継点となる「POD」は、排熱に配慮した昨年からさらに進化している。気になるのはこれまでよりも「露出が少ない」点。ラックの中に機材がひしめき合っていたものが、シンプルで中が見にくい形に変更されている。これは、昨年以上の熱対策やデータ取得を行うためのもののようだ。
一方で、新たに登場したのが会場内展示「All About ShowNet」だ。ここには各PODや会場入り口にあるNOC、大手町のIXなど、各ラックに収められた機器の等身大写真が並べられている。さらにその写真には、各担当NOCメンバーが手書きで注意書きを入れている。文字通りShowNetの「すべて」を展示する勢いだ。
コンファレンス会場での「ShowNetスペシャルセッション」、人気企画の「ShowNetツアー」、そして今回登場した「All About ShowNet」の3つを体験することで、ShowNetの全貌を知ることができるだろう。
上からみると凸型になったPOD。今年のPODは中をのぞくのは難しいが、その分様々なトライアルがおこなわれている。
ずらりと並んだ等身大パネルが目を引く「All About ShowNet」。撮影時にはまだまだ空き部分が多い。
明日の開場に向けこれから書き込みが増えていく。
IPTVからデジタル放送までInterop Media Convergence
昨年からInteropを離れ、同時開催イベントとなった「Interop Media Convergence」。第1回はShowNet TVの発展形として、デジタル&ネットワークを活用した放送・通信の今を伝えていた。今年はさらに一歩踏み出し、デジタルコンテンツを扱った放送・ビジネスの分野を幅広く取り上げたイベントへと衣替えしている。このため、昨年はTVモニタとネットワーク機器が50対50だったものが、今年は多くのTVモニターが並び、まったく違う印象となっている。
放送関係者の方はもちろん、これからコンテンツビジネスに乗り出したいと考えている人もぜひ参加してもらいたい。
TVモニターが並んだIMC会場。デジタル&放送&ネットワークの3つのテーマを1つにして、最新のビジネス現場をお伝えする。
事前登録で展示会に参加しよう!!
6月13日には展示会場がオープンし、さらに国際会議場でも聴講無料の基調講演やワークショップ、スペシャルセッションなどが続々と登場する。これらのセッションは当日でも国際会議場1階の受付カウンターから聴講登録が可能だ。特に例年多くの来場者を集める基調講演についてはWebページから事前登録を行うことができる。基調講演を聞き逃したくない方はぜひ事前登録をした上で来場してほしい。
また展示会場についても同様に、WebページからPDF形式の当日登録用紙がダウンロード可能だ。この用紙に記入して当日「登録カウンター」に提出すれば、無料で入場できる。なお当日登録用紙のダウンロード可能期間は6日15日(金) 16:00までとなっている。
「The Internet」をテーマにInternetのこれからを配信するInterop Tokyo 2007。ぜひ会場に足を運んで最先端のネットワーク環境を体験してほしい。